※ アカカイ
「イメチェンかぁ・・・」
「なに、いきなりどうしたのカイジさん」
カイジが突然呟いた言葉を聞いたアカギは、テレビに向けていた視線を横に向ける。そこには2人が絶対読まないであろうファッション雑誌を、真剣に読むわけでもなくぼけーっとした視線で眺めているカイジがいた。ひょいっと覗きこんでみると、短髪や肩あたりまでの髪の男性モデルがポーズを決めている写真。隣のページにはモデル達の髪型について説明されていた。
「この雑誌買ってきたの?」
「俺が買うと思うか・・・?これ佐原っていうバイト先の奴にもらったんだよ」
「・・・ふーん」
「俺、こういうの興味ないからさ・・・髪型とか、服装とか・・・そしたらこの雑誌くれて」
「・・・・・。」
「佐原って意外とよく観察してるんだなって思ってよ」
なにそれ佐原っていう人の惚け話?
自分が知らない間にカイジと接触し、そして高感度をあげている佐原って奴に苛立ちを覚える。っていうかカイジさん無防備すぎるんだよね・・・下心がわかってない。
「うーん・・・ショートかぁ・・・」
「・・・ん、今何て言った・・・?」
「え?だからショートヘアーもいいか「よくない」・・・え?」
いきなりむすっとした表情を浮かべたと思えば、アカギはカイジの背後に移動して長い髪に触れた。わしゃわしゃと触ればシャンプーの良い匂いが鼻をくすぐる。この髪が短くなるって?冗談きついよカイジさん。
「アカギ・・・?」
「髪の毛切るって本気で言ってるの?」
「んー、俺昔は短かったし・・・切ってみてもいいかなーとか」
「カイジさん・・・俺は、そのままのカイジさんが好きだからね?」
「ばっ・・・恥ずかしいだろうが!」
「髪型、変えないよね?」
「・・・おう」
真っ赤になったカイジを後ろから抱きしめ、佐原って人に優越感を抱く。
残念だったね、佐原って人。今更高感度あげても遅いよ。
「ックシュ・・・風邪かなぁ」
人の少ないコンビニに1つ小さなくしゃみが響いた。
アカカイの甘めな小説でした。短っ!!もうすこし話を長くしてもいいかなー思いましたが、ぐたぐたになるだけなので短めにしました。・・・面倒だったわけではないのですよ?